要約
小学生の親子からの相談事例です。伝統芸能を学ぶお稽古の会。運営ルールが曖昧で疲れた。辞めたいという相談。
会はボランティア運営に頼っている。指導は充実している一方、運営の仕組みが整っていないため、メンバーに負担がかかっていた。
相談者へのアドバイスは、あなた自身の健康や学校生活を優先させるべきとした。
ボランティア運営の場では、まじめで誠実な人ほど、熱心にサポートしてしまう傾向がある。これは、その人の問題ではなく、組織の構造の問題。
辞めたいと感じている人は、まず自分自身に問いかけることを提案。自分はどうしたいのか?、どこが自分に合わないのか?を考えて、自分の次の行動を選べば、次のステップに進みやすいとアドバイス。
https://stand.fm/episodes/687615e8776918b3ef22ff3e
本文
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こんにちは。かなこです。
今日は辞めたくなるのは私のわがまま?というタイトルでお伝えします。
これは日本の伝統芸能を学ぶお稽古の会で起きた例。子供の習い事に関するテーマです。身近なんだけど、ちょっと悲しい切ないかなって感じる事例です。
今回のようなことが起きた時、あなたはどう感じますか?
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自分とどう向き合えばいいのか、辞めづらさにモヤモヤとしている方のヒントになれば嬉しいです。
今日は子供のお稽古の話です。
ある日、私の元に小学生のお嬢様を持つお母様から相談がやってきました。
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娘が伝統技能に憧れて近くのお稽古の会に入会したのですけど、少し最近疲れてしまってとそのお母様は切り出しました。
この会、月謝は 4000円ぐらい。お稽古は 1 ヶ月に 12 回ありまして、参加は自由。気軽に始めていいですよ。という柔軟さがいいなと思って、お母様もお嬢様もワクワクしながら通い始めたそうです。
ところが入会した後に分かってきたのが、お母様のお当番の制度。
話は聞いてはいたのですが、実際にやってみるとお母さんはびっくりしてしまったそうです。
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やることは簡単です。月に 1 回か 2 回お当番が回ってきます。お稽古の場所の鍵を開けて最後は閉めて出る。参加者の出欠を確認して、ノートに書く。見学の人が来たらご案内する。
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これだけです。
たった 2 時間なのですが、そのお母さんにとって大変だった理由というのは、お母様の仕事の時間と重なってしまったということです。
初めは、娘を預けて、自分は家に帰って仕事をするつもりだったのだけれども、それができると言われたけれども、月 1 回でも 2 回でも仕事の調整をして、お当番のためにその場に 2 時間ずっといなければならないということが、だんだんと負担になってきてしまったそうです。
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でもまだ入ったばっかりですし、最初は遠慮して、なんとか仕事を調整してお当番をこなしていました。でも 2 ヶ月 3 ヶ月経つうちにこれずっと続けるのはちょっと厳しいな。無理かもな……と限界を感じ始めたそうです。
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そこで、そのお母様は、先生に相談しました。当番ができないので、別の何かお手伝いをします。
そう言って、お稽古場の場所を確保する係を引き受けたそうです。
公共施設の体育館を利用しているお稽古の会なので、毎月 1 回区役所に行きまして、くじ引きとか交渉をして、次の 1 ヶ月分 、12 回分の体育館を使える枠というのを確保するっていう役目ですね。
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この係、結構大変なんですよ。
体育館を使いたい団体はたくさんいますので、その中で月 12 回確保っていうのは、実は大変で、行ってみてびっくりしたそうなのですが、彼女は明るい方なので、
コミュニケーションも上手に取れて、他の団体との交渉とかくじ引きとかじゃんけんとかあみだくじとかですね。いろんなことを。
頑張ってなんとか毎月、場所の確保を続けてきたそうです。だけれども、実際にはやっぱり大変で、仕事の合間にちょっとちょこっと抜けて、娘の習い事のために、区役所まで行くわけですから。
うーん、ちょっとね。体力的にも心の疲れも、じわじわじわっとってきたという状況。
お母さんも子供もだんだんこの会の、仕組みが見えてきました。
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ちょっと、違和感を感じるようになったそうです。
指導者はすごい。先生はすごい人なんですよ。全国レベルでね。
指導は上手なんですけど、会の運営にはノータッチみたい。
じゃあ、どうやって生徒さんを集めているかと言うと、10 年前にある保護者の人がボランティアでホームページを作ってくれたそうです。
そのホームページを見て、新しい人が体験したいです。経験したいですって来ているようです。
指導者の先生が来るのは 1 ヶ月 4 回。月 12 回を稽古やっている中で、週 1 回のペースですね。その日は他の曜日の先生の指導と必ずしも指導内容が一致していないので、独自のお稽古になります。
さらにさらに、大先生と言って、創業者である偉い先生が年に数回、遠くから飛行機に乗っていらっしゃるそうなのですが、その時には関係者全員参加してください、欠席ダメです!みたいな強制感のある連絡が来るということで、お母様はびっくりしたそうです。
お母様の感想です。
きちんとした運営の仕組みが整っているわけではないのだなと、正直思ったそうです。
指導はとてもしっかりしているけど、会の運営をする責任者がいないので、誰に相談して良いかわからない。
そこでモヤモヤ感が残ってしまう。
じゃあなんで会の活動ができてるの?って見ると、長年のボランティア活動、つまり善意ですね。
ちょっとここやりましょうか? みたいな気持ちというか善意。
それから、昔からこうやってるんですっていう慣習ですね。これで回ってるんだなと。
お母様の話を聞いて、私もそのように感じました。
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そしてですね。そのお母様、お仕事柄 Web のスキルがあるんですね。ホームページとかが触れちゃうっていう方で、じゃあちょっとやってくんない?みたいになりまして。放置されていたホームページを更新始めたらしいんですね。
ところがその作業を巡って、先生からちょっと注意を受けたことがもあって、お手伝いさせていただいたというだけなのに、なんでそこまで言われちゃうんだろうなって、心が折れかけたこともあったそうです。
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お母様としては、精一杯そうやってボランティアをやってきた一方で、お嬢さんの方は、学校が忙しくなってきちゃいました。高学年になってきて勉強が大変、稽古も休みがちになってきました。
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ところが昇級審査がありますから、あと 3 ヶ月ですから休まないで練習来てください。とちょっと強めのご指導が入ったそうです。
そこで親子は心が折れかけていると、軽やかに近いから楽しいしね。と始めたはずだったのですが、いつのにか義務、重圧、無言のプレッシャーみたいなものがあって、なんだか疲れてるね、となっている自分たちに気づいた、ということでご相談でございました。
今どんなお気持ちなのですか?と私は聞きますとお母様おっしゃいました。
やめたいけどやめづらいです。やめたいって言えないし。
なぜそう思うのですか?
と私は聞きました。
だって、私が抜けたら、場所取り係、誰がやるんですかね?
ホームページの更新も他に誰もやれる人いないんですよ。
まあ娘がお世話になってきたし、辞めちゃうのは申し訳ない気もするんですよね。
でも、正直、私、疲れちゃってて。
体力的にも大変だし、ちょっと気持ちもね。
また頑張ろう!って思えないんですよね。
ということで、私のところにご相談いただいたという状況です。途中経過はカットしまして、結論をお伝えします。
私はこうお話ししました。
今はご自身の健康とお仕事。
お嬢様の学校生活勉強。
こういったご家庭のことをまず優先するのはどうですか?
お稽古場の確保も大事だし、ホームページ更新も大事かもしれないけれども、それはあなたが心配しなくても大丈夫。本来はお稽古の運営をする人が考えることですから。あなたは抜けちゃって大丈夫ですよと。お伝えしました。
少し休んでもいいし、やめたいと思ったらやめてもいいし、続けたいと思ったら続けてもいい。
あなたが罪悪感を持つことはないし、義務感を感じることもない。
あなたが決めて大丈夫ですよ。
今回は、私はっきりお伝えしました。いつもはこんな風には言いません。なぜ私がはっきり言えたのか、それはその団体に私自身が所属していたからです。
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その古いホームページは 10 年前に私が作ったものだったからです。運営の仕組みがないということを私もよくわかっているからです。
お母様にはお伝えできませんでしたが、運営側から私に、運営アドバイザーになってくれないかという内々の打診を、実は頂いているのです。そのような形で私の名前が会の中で頻繁に上がるようになったので、お母様は私にお友達として相談をしてきたという状況でございました。
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さてさてまとめに入ります。この状況から 2 つのことが学べると思います。
1 つは仕組み。
運営の仕組みが整っていない団体では、ボランティアの気持ちがあったり、良い人、誠実な人ほど、お仕事が集中して、やらなくてもいい仕事までやらざるをえない状況に陥ってしまう傾向があります。
その人の問題ではなく、いつのまにかそうなってしまうという傾向があります。これは仕組みの問題です
もう 1 つは、自分。
やめるとかお休みするというのは、逃げるとか、面倒くさいから距離を置くという風に思って、悪いことだから良くない、と思う人が多いですが、違います。
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自分がどうしたいか?
自分は何を感じているのか?
この会のどこが自分に合わないと思うのか?
つまり、自分自身に正直に問いかける良いチャンスなんですね。
だからやめようかな。休もうかな。距離を置こうかなと思った時は自分を知るチャンスなのです。こ
これを聞いているあなたが、もし今このように感じたら、ご自身に聞いてみることです。私、この仕事を辞めたい。
この会を辞めたい。
でも私が抜けたらみんなに迷惑かかっちゃう?
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あなたは一切そのように考えることはありません。自分自身の心と体に手を当てて自分の声を聞いてください。
私ははどうしたいの?
って。
心と体に聞いてあげましょう。
14:40
これが最優先事項です。
さてさて、このチャンネルでは、辞めづらさを通して自分とどう向き合うのかというヒントをお伝えしています。今日の話があなたのモヤモヤを少しでも軽くできたら嬉しいと思います。
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こういったテーマに答えはありません。だからこそ、いろんな事例を通して考えてみる。私だったらどう感じるか?どう思うかな?どう判断するか?それを繰り返すことが。あなたの考える?体力筋力をつけていくことになります。
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また事例紹介いたします。会社を辞めたい。会を辞めたい。少し休みたい。そんなことを誰かに相談したいなという方は?私にご連絡くださいね。今日も最後までお聴きいただきましてありがとうございました。